実務者研修の最終日=7日目。
この日は、いよいよ医療的ケアの総仕上げで、
- 救急蘇生法(心肺蘇生)
- 胃ろう(PEG)の経管栄養
- 経鼻(経鼻胃管)の経管栄養
を演習した。
結論から言うと、7日間は長かった。
でも終わった時の達成感はしっかりあって、「得られたもの多かったな」と思えた一日だった。
※どこで受けるか迷ってる人へ:実務者研修のスクール選び:働きながら通う人の選び方7項目(費用・通学・課題チェックリスト)
7日目のざっくりまとめ(先に要点)
- 救急蘇生法は「知ってるつもり」でも、胸骨圧迫の位置や声掛けなど注意点が多い
- 胃ろうの経管栄養は工程が多く、忘れやすいポイント(クレンメ、滴下筒、声掛け等)が多い
- 経鼻は基本は胃ろうと同じだが、チューブ長の確認とフタ開放時の漏れ対策(折り曲げ)が追加で入る
- 先生の話で印象的だったのは、15分ごとの観察の意味(貧血・血圧低下の早期発見)が具体的だったこと
ざっくりタイムスケジュール
※時間割は研修によって多少前後すると思うので、体験談としての目安。
- 午前前半:救急蘇生法(手順と注意点→軽く演習)
- 午前後半:胃ろう(経管栄養)演習
- 午後:経鼻(経管栄養)演習
- 最後:先生のまとめ/雑談タイム→終了
午前:まずは救急蘇生法を「軽く」演習
最初にやったのは救急蘇生法。
教科書で手順・注意点を学んでから、演習に入る流れだった。
特に印象に残ったのはこの2つ。
声掛けは「両肩を叩く」
声掛けって、つい顔の近くで呼んだりしがちだけど、
片麻痺の人などは気づきにくいことがある。だから両肩を叩いて反応確認が大事、という話。
胸骨圧迫の位置がズレると危ない
押し込む位置がズレて、みぞおちのすぐ上を押してしまうと危険。
尖った骨で内臓(膵臓など)を傷つけるリスクがあるから、位置は本当に大事だなと感じた。
「軽く演習」って言っても、やると緊張感ある。
こういうのって、“知ってる”だけじゃ足りないんだよね…。
午前:胃ろう(経管栄養)演習が一気に難しく感じた
救急蘇生法のあとに、胃ろうの経管栄養の演習へ。
- 4回練習 → 5回目で先生評価(合格)
- ただ、前回の気管カニューレより工程が多いのか、覚えにくさがあった
正直、流れを頭で理解してても、
「工程を抜かさずに、何も見ずに」が難しい。
胃ろう(経管栄養)の流れ(自分用に整理)
※ここは体験談として「当日の流れ」を書いている。現場では指示書・施設手順に従う前提。
①準備・確認
- 指示書の確認
- 手洗い
- 物品が揃っているか/汚れていないか確認
- 栄養剤の種類・量・時間の確認(大事)
- クレンメが閉まっていること確認(忘れやすい)
- イルリガートルに栄養剤を入れる
- 滴下筒を半分まで満たす(忘れやすい)
- 点滴チューブ先端まで栄養剤を行き渡らせる
②利用者確認・状態確認
- 利用者確認のため、フルネームで呼んで挨拶
- 栄養剤が本人のものか確認(ここは先生も強調)
- 顔色、嘔気の確認
③体位・環境(安全とプライバシー)
- 体を起こす(30〜45°)
- カーテンを閉めてプライバシー配慮
- イルリガートルの液面が挿入部より50cm程度以上になるようスタンド調整
- 胃ろうチューブ周辺の皮膚の赤み/チューブ抜けがないか確認(大事)
④滴下開始(声掛け込み)
- 1秒に1滴の滴下数を合わせる
- 「食事が始まりましたよ」と声掛け(ここも忘れやすい)
- 顔色、嘔気の確認
- 「食事に1時間くらいかかるので、15分ごとに見に来ますね」と説明
⑤15分ごとの観察(ここが一番「意味がある」と感じた)
15分後に
- 顔色/嘔気の確認
- 姿勢の確認
- 栄養剤残量、滴下状態の確認
- 胃ろう栄養チューブ・点滴チューブの漏れ確認
- 再度、顔色/嘔気の確認
⑥注入終了〜白湯注入〜片付け
- 注入終了後、白湯注入(この時も声掛け&観察)
- チューブ接続部を外す際はクレンメを閉める(忘れない)
- 食後なので30分ほど体勢継続するよう説明
- カーテンを開ける
- スタンド高さを下げる/下膳
- 顔色・嘔気なしを報告
⑦30分後の再確認
- 30分後に再度、顔色/嘔気確認
- 体勢を戻す
- ヒヤリハットなし、片付け完了、内容と時間の記録を報告して終了
午後:経鼻(経管栄養)は「追加ポイント」を押さえるだけ
午後は経鼻栄養。
基本の流れは胃ろうと大きく変わらない。
違いとして新たに加わったのは主にこの2つ。
- 鼻のチューブ長の確認
- チューブのフタを開ける時は、手でチューブを折り曲げて漏れないようにする
午前で流れを掴めていた分、午後は午前よりスムーズだった。
ただ、油断すると工程を飛ばしそうになる瞬間もあって、そこは反省。
先生の最後の話で「観察の意味」が腹落ちした
最後に先生からのお話があって、ここがすごく実践的だった。
印象に残ったポイントはこのあたり。
- 便秘や尿閉があるときは注意
- チューブをテープで押さえている部分がただれることがある → 早期発見が大切
- 体を起こした時に、貧血や血圧が下がることがある
→ それを発見するためにも15分ごとの観察が必要 - 手足の冷たさ・冷や汗の観察も大事
- 体勢が変わると滴下速度も変わることを念頭に置く
- チューブを背中で踏んで流れが止まることもあるので注意
- 腹痛の確認は大事
「15分ごとに見に行く」って、ただの形式じゃなくて、
変化を早く拾うための観察なんだっていうのが、ここで腑に落ちた。
雑談タイムも含めて「最終日っぽさ」があった
最後は隣の席の人と雑談してた。
元・航空自衛隊で、人生いろいろあってここに来たという還暦近い方だった。
技術の話だけじゃなくて、「なぜこの研修を受けてるのか」みたいな背景を聞くと、同じ演習でも見え方が変わる。
研修って、やっぱり「技術だけ」じゃないんだなと思った
7日間終えて思ったこと
7日間の研修は、正直長かったです。
朝から夕方まで座学と演習が続いて、覚えることも多い。慣れない介助の姿勢で体も疲れるし、「次は間違えないように」と気を張って、頭もずっとフル回転でした。
でも終わってみると、得られたものの方が大きかったなと思います。
特に印象に残っているのは、技術だけが身についたわけじゃないってこと。
オムツ交換や移乗、喀痰吸引、経管栄養…手順を覚えるだけなら「慣れ」でできるようになる部分もある。
ただ、それ以上に研修を通して何度も言われたのは、「声かけ」「観察」「相手の不安への配慮」の大切さでした。
同じ手技でも、利用者さんの体調や表情、緊張の強さによって、こちらが合わせるべきことは変わる。
そして「できることはやってもらう」「できないところを支える」っていう自立支援の視点があるだけで、介助の質がガラッと変わる。
7日間を通して、それを実感できたのは大きかったです。
最後に、隣の席の方と雑談した時間も、なぜか印象に残っています。
人それぞれ背景があって、いろんな事情や経験を経てここに来ている。
そういう話を聞くと、研修って“技術を覚える場”というより、「人と向き合う仕事に入っていく準備期間」みたいな意味もあるんだなと思いました。
終わったときの達成感は、ちゃんとありました。
ただ「できた」で終わりではなく、利用者さんの不安や尊厳、自立支援の視点は、介護技術に限らず支援全体に共通する土台だと感じました。
これからも、相手の生活に寄り添うための“観察”と“言語化”を意識して、自分の支援に落とし込んでいきたいです。
実務者研修のスクール選び
働きながら受ける前提で、スクール比較のポイントを7項目で整理しました(給付金・無資格/ヘルパー2級の注意点もまとめています)。
▶ 実務者研修はどこで受ける?働きながら通う人の選び方7項目|費用・通学・課題チェックリスト
Q&A(7日目で気になったところ)
Q1. 胃ろうで特に忘れやすいポイントは?
自分が「抜けそう」と感じたのはこのへん。
- クレンメ確認(閉め忘れ)
- 滴下筒を半分まで満たす
- 開始時の声掛け(食事が始まりましたよ)
- 接続部を外す前にクレンメを閉める
Q2. 経鼻で追加になる注意点は?
- チューブ長の確認
- フタを開ける時はチューブを折り曲げて漏れ防止
Q3. 15分ごとの観察って何を見る?
先生の話が具体的だった。
- 顔色、嘔気
- 姿勢
- 滴下速度・滴下状態
- 漏れ
- 手足の冷たさ、冷や汗
- 体位変換で速度が変わる前提で見る
- 腹痛の確認


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