ケアマネ実務研修の現場実習でやったこと|3日間の内容と学び

ケアマネ実務研修の現場実習で、利用者宅訪問・アセスメント・担当ケアマネへの質問・実習後の課題を表したイラスト ケアマネ実務研修

ケアマネ実務研修では、eラーニングやZoom研修だけでなく、現場実習があります。

自分の場合は、3日間の現場実習を行いました。

正直、実習前は少し不安もありました。

「現場実習って何をするんだろう」
「利用者さんのところに行くのかな」
「どんなことを聞けばいいんだろう」
「提出課題はどれくらいあるんだろう」

そんなことを考えていました。

実際に実習を終えてみると、ケアマネの仕事は、ただ介護サービスを調整するだけではないということを強く感じました。

利用者本人の思い、家族の不安、生活環境、体調、サービス利用状況など、生活全体を見ながら支援を考えていく仕事なのだと思いました。

この記事では、自分が実際に受けたケアマネ実務研修の現場実習でやったこと、感じたこと、学んだことをまとめていきます。

これから実習に行く人の参考になればうれしいです。

※この記事では、実習で学んだ内容をもとに、個人が特定されないよう一部内容を変更・要約して記載しています。

この記事でわかること

この記事では、以下の内容をまとめています。

  • ケアマネ実務研修の現場実習でやったこと
  • 3日間の実習の流れ
  • 利用者宅訪問で意識したこと
  • 担当ケアマネに聞いて学んだこと
  • 実習後の課題作成で大変だったこと
  • これから実習に行く人へのアドバイス

なお、実習内容や提出書類は都道府県や実習先によって違いがあると思います。

この記事は、あくまで自分が受けた実務研修での体験談として読んでもらえればと思います。

ケアマネ実務研修全体の流れやスケジュールについては、こちらの記事でまとめています。
関連記事:ケアマネ実務研修の3か月の流れとスケジュールまとめてみた

ケアマネ実務研修の現場実習とは

ケアマネ実務研修の現場実習では、実際の居宅介護支援の現場に入り、介護支援専門員の業務を見学・体験します。

自分の場合は、居宅介護支援事業所で実習を行いました。

実習では、担当ケアマネの方から業務の説明を受けたり、利用者に関する情報を確認したり、実際の訪問に同行したりしました。

また、実習後には提出課題もあります。

自分が作成したものとしては、基本情報、課題分析標準項目、インテーク演習シート、ICF、課題分析シート、居宅サービス計画書、課題整理総括表、実習報告書などがありました。

現場実習は、ただ見学して終わりではありません。

実習で得た情報をもとに、アセスメントを行い、課題を整理し、ケアプラン作成までつなげていく必要があります。

ここがかなり大変でした。

実習後の課題や提出書類については、こちらの記事でも詳しくまとめています。
関連記事:▶ケアマネ実務研修の課題は大変?提出書類まとめ

働きながら現場実習へ参加する場合は、実習先だけでなく勤務先との日程調整も必要です。Zoom研修や課題を含め、仕事と実務研修を両立した体験はこちらの記事で紹介しています。

関連記事:▶ケアマネ実務研修を働きながら受けるコツ|3か月を乗り切った体験談

実習1日目|居宅介護支援事業所の業務を知る

実習初日は、まず居宅介護支援事業所の業務について説明を受けました。

ケアマネの業務というと、ケアプランを作るイメージが強いかもしれません。

でも実際には、それだけではありません。

  • 利用者や家族からの相談対応
  • アセスメント
  • ケアプラン作成
  • サービス事業所との連絡調整
  • サービス担当者会議
  • モニタリング
  • 給付管理
  • 記録作成

など、かなり幅広い業務があります。

特に印象に残ったのは、ケアマネは利用者本人だけでなく、家族、サービス事業所、医療機関など、多くの人と関わっているということです。

利用者の生活を支えるためには、本人の話だけでなく、家族や関係機関からの情報も必要になります。

その中で情報を整理し、必要な支援につなげていくのがケアマネの役割なのだと感じました。

実習2日目|利用者宅への訪問とアセスメント

実習の中で特に印象に残っているのが、利用者宅への訪問です。

実際に本人の自宅に伺い、生活の様子や本人の思いを聞く機会がありました。

事前の情報だけでは分からないことがたくさんありました。

たとえば、服薬管理では、本人なりに忘れないための工夫をされていました。

ただ「薬を飲んでいるか」だけを見るのではなく、本人がどのように生活の中で工夫しているのかを確認することが大切だと感じました。

また、生活の中で転倒につながりそうな不安があることも分かりました。

見た範囲では住環境に大きな問題があるようには見えなくても、実際の生活の中ではつまずきやすい場面があるかもしれません。

そのため、転倒予防は大事な視点になります。

さらに、外出や買い物に負担を感じる一方で、無理のない範囲で歩く機会を持つことも大切だと感じました。

ただ「転倒が心配だから歩かない方がいい」と考えるのではなく、筋力低下を防ぐためにも、本人が無理なく歩き続けられる支援が必要です。

現場で本人の生活を見聞きすることで、書類だけでは分からない生活の様子が見えてくるのだと思いました。

現場実習では、利用者の言葉だけでなく、生活環境や家族の意向、今後のリスクなども含めて考える必要がありました。実習を通して学んだアセスメントの大切さは、こちらの記事で詳しく紹介しています。

関連記事:ケアマネ実務研修で実感したアセスメントの大切さ

本人の思いを聞くことの大切さ

訪問して強く感じたのは、本人の思いを丁寧に聞くことの大切さです。

本人は、今の生活に対して大きな困りごとはないと話していました。

一人で自由に生活できていること。
今の住まいで生活を続けたいこと。
自分のペースで暮らしたいこと。

そうした思いがあることを感じました。

一方で、家族との関係については、本人と家族で思いに違いがあることも分かりました。

本人は今の住まいで生活を続けたい。
家族は転倒や体調悪化を心配している。
場合によっては、より手厚い支援や施設入所を考えている。

このように、本人の思いと家族の思いが一致していないことがあります。

この意向の違いをどう整理するかは、とても難しいところでした。

実習を通して、ケアマネはどちらか一方の意見だけで判断するのではなく、本人の思いを大切にしながら、家族の不安も含めて整理していく必要があるのだと感じました。

実習3日目|担当ケアマネへの質問で学んだこと

実習では、担当ケアマネの方にいろいろと質問することができました。

その中で印象に残っていることがいくつもあります。

まず、本人の意向と家族の意向が違う場合についてです。

担当ケアマネからは、最終的には本人の意向が大切であること、ただし本人や家族との関係性ができてくることで、サービス利用につながることもあると聞きました。

いきなり結論を出すのではなく、

「試しにこういうサービスはどうですか」

と提案しながら、本人が受け入れられる形を探っていくこともあるようです。

この話を聞いて、サービスを押しつけるのではなく、本人が選べるように関わることが大切なのだと思いました。

また、アセスメントではどんな情報を重視するかについても質問しました。

すべて大事な情報ではあるけれど、キーパーソンがいるかどうかは重要だと聞きました。

キーパーソンの有無によって、介入の仕方や連絡調整の進め方も変わります。

利用者本人だけでなく、家族や支援者との関係性を把握することも、ケアマネジメントでは大切なのだと感じました。

ケアプランは本人や家族が分かる言葉で書く

担当ケアマネから聞いた話で、特に印象に残っているのがケアプランの書き方です。

ケアプランは、専門職だけが見るものではありません。

本人も見ます。
家族も見ます。
サービス事業所も見ます。

だからこそ、専門的な用語を並べるのではなく、本人や家族が分かる言葉で書くことが大切だと学びました。

たとえば、「認知症」とそのまま書くのではなく、「物忘れ」と表現する。

このように、相手が読んだときに受け止めやすい言葉を選ぶ必要があります。

試験勉強では、専門用語を正しく覚えることが大切でした。

でも実務では、専門用語を知っているだけでは足りません。

相手に伝わる言葉に置き換える力が必要です。

これは現場実習で学んだ、とても大きなポイントでした。

サービスを選ぶときは本人に選択肢を示す

サービスを選ぶときの考え方についても学びました。

担当ケアマネからは、状況に合わせて説明し、選択肢を提示して、本人に決めてもらうことが大切だと聞きました。

ケアマネが一方的に、

「このサービスを使いましょう」

と決めるのではありません。

本人の状態や生活状況を踏まえて、

「こういう方法もあります」
「こういうサービスも考えられます」

と説明し、本人が納得して選べるように関わる。

これは、本人の自己決定を支えるという意味でも大事だと感じました。

自分の実習事例でも、本人はできるだけ今の家で自由に生活を続けたいという思いがありました。

その思いを大切にしながら、転倒予防や体調管理につながる支援をどう考えるかが課題になりました。

本人の意向を中心に支援を考えることの大切さは、サービス担当者会議のロールプレイでも実感しました。ケアマネ役として会議を進めた体験や反省点は、こちらの記事で紹介しています。

関連記事:ケアマネ実務研修のロールプレイ体験談|サービス担当者会議での学び

モニタリングでは本人の話だけをうのみにしない

モニタリングについても、実習中に学ぶことがありました。

担当ケアマネは、モニタリングで入浴の状況、デイサービスの利用状況、会話の様子、薬の内服状況、次回受診日などを確認していると話していました。

ただ、聞き方はかしこまったものではなく、日常会話の中で自然に確認しているようでした。

「最近の生活はどうか」
「サービスは利用できているか」
「薬は飲めているか」
「体調に変化はないか」

こうしたことを、会話の中で確認していく。

そして大事なのは、本人の話だけをうのみにしないことです。

本人は「大丈夫」と言っていても、家族やサービス事業所から見ると違う場合があります。

本人の話、家族の話、事業所からの情報を合わせて、総合的に状況を把握することが必要だと学びました。

実習後の課題作成で大変だったこと

現場実習が終わると、実習後の課題作成が待っています。

自分の場合は、実習で得た情報をもとに、基本情報、課題分析標準項目、インテーク演習シート、ICF、課題分析シート、居宅サービス計画書、課題整理総括表、実習報告書などを作成しました。

この中で特に難しかったのが、課題の優先順位です。

利用者本人の在宅生活継続の希望。
家族の心配。
転倒リスク。
体調管理。
服薬管理。
独居生活の不安。
本人と家族の意向の違い。

いろいろな情報がありました。

どれも大事です。

でも、ケアプランでは何を中心課題にするかを考える必要があります。

自分の場合は、最終的に「転倒予防」と「体調管理」を中心課題として整理しました。

本人が今の家で生活を続けたいと希望している中で、その生活を続けるためには、まず転倒を防ぎながら歩行を続けること、そして血圧や服薬、暑さ対策など体調管理を継続することが大切だと考えたからです。

ただ、家族との意向のずれも背景として重要でした。

このように、本人の意向、家族の不安、生活上のリスクをどう整理するかが難しかったです。

実務研修全体のしんどさや、試験より大変だと感じた理由については、こちらの記事でも詳しく書いています。
関連記事:ケアマネ試験より実務研修の方がしんどかったリアルな話

様式同士の整合性を取るのが難しい

実習後の課題では、様式同士の整合性を取ることも大変でした。

基本情報で書いた内容。
ICFで整理した内容。
課題分析シートで設定したニーズ。
ケアプラン第2表の長期目標・短期目標。
サービス内容。
課題整理総括表。

これらがつながっていないと、全体として違和感が出ます。

たとえば、課題分析シートでは「転倒予防」を課題としているのに、ケアプランの目標やサービス内容がそこにつながっていなければ、整合性が取れません。

また、体調管理を課題にするなら、服薬、血圧、暑さ対策、水分摂取などの視点が必要になります。

一つの様式を直すと、他の様式も修正が必要になることがありました。

この作業はかなり時間がかかりました。

でも、この整合性を考えることが、アセスメントからケアプラン作成までの流れを理解するうえで大切だったと思います。

現場実習で一番学んだこと

現場実習で一番学んだことは、ケアマネは利用者の生活を丸ごと見ているということです。

病気だけを見るのではありません。
介護度だけを見るのでもありません。
サービス利用状況だけを見るのでもありません。

・本人がどんな生活をしてきたのか。
・今どんな生活をしているのか。
・何を大切にしているのか。
・家族は何を心配しているのか。
・どんな環境で暮らしているのか。
・今後どんなリスクがあるのか。

そうした情報を整理しながら、その人らしい生活を支えるために何が必要かを考えていく。

これがケアマネジメントなのだと感じました。

特に、本人の「今の家で生活を続けたい」という思いをどう支えるかを考えたことは、自分にとって大きな学びでした。

これから現場実習に行く人へのアドバイス

これからケアマネ実務研修の現場実習に行く人に伝えたいのは、まず事前に聞きたいことを整理しておくことです。

現場実習は限られた時間しかありません。

その中で、担当ケアマネから実際の考え方や関わり方を聞けるのは貴重な機会です。

自分は、本人と家族の意向が違うときの整理の仕方、アセスメントで重視している情報、ケアプラン作成の考え方、サービス選定の基準、モニタリングで見るポイントなどを質問しました。

こうした質問をしておくと、課題作成にもつながります。

また、利用者宅を訪問するときは、本人の言葉だけでなく、表情や雰囲気、生活環境も意識して見るとよいと思います。

本人が何を大切にしているのか。
どんな工夫をしながら生活しているのか。
困っていることは本当にないのか。
家族の話題になったときの反応はどうか。

そうした情報は、書類だけでは分かりません。

現場で見て、聞いて、感じることが大切だと思いました。

まとめ|現場実習は大変だけどケアマネの仕事が見える経験だった

ケアマネ実務研修の現場実習では、居宅介護支援事業所の業務を知り、利用者宅への訪問やアセスメント、担当ケアマネへの質問を通して理解を深めました。

実習後には、基本情報、ICF、課題分析シート、居宅サービス計画書、課題整理総括表、実習報告書などの提出課題もありました。

正直、実習後の課題作成はかなり大変でした。

特に、課題の優先順位を考えること、本人と家族の意向の違いを整理すること、様式同士の整合性を取ることに悩みました。

ただ、実習を通して、ケアマネの仕事に対する理解は深まりました。

ケアマネは、ただ介護サービスを調整する人ではありません。

利用者の生活を理解し、困っている原因を整理し、その人らしい生活を続けるために必要な支援を考える仕事です。

現場実習は緊張もありましたが、ケアマネジメントの入口を学ぶ貴重な機会だったと思います。

これから実習に行く人は、不安もあるかもしれません。

でも、事前に聞きたいことを整理し、利用者本人の思いや生活の様子を丁寧に見ていくことで、きっと学びの多い実習になると思います。

ケアマネ実務研修の期間・課題・現場実習など、全体の流れはこちらの記事でまとめています。

関連記事:ケアマネ実務研修とは?期間・課題・実習の流れを体験談から解説

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