ケアマネ実務研修の課題は大変?提出書類まとめてみた

ケアマネ実務研修の課題や提出書類を、ICF・課題分析シート・ケアプラン作成の書類で表したイラスト ケアマネ実務研修

ケアマネ実務研修では、eラーニングやZoom研修だけでなく、課題作成や提出書類もあります。

正直、自分はこの課題作成がかなり大変でした。

ケアマネ試験の勉強は、過去問を解いたり、テキストを読んだりして知識を積み上げていく感じでした。

でも実務研修の課題は、ただ覚えたことを書くのではありません。

事例を読み取り、利用者の生活を整理し、本人や家族の意向を確認し、課題を考え、ケアプランにつなげていく必要があります。

頭ではなんとなく分かっているつもりでも、いざ様式に書こうとすると手が止まる。

そんな場面が何度もありました。

この記事では、自分が実際にケアマネ実務研修で取り組んだ課題や提出書類、作成して感じた大変さについてまとめていきます。

これから実務研修を受ける人の参考になればうれしいです。

この記事でわかること

この記事では、以下の内容をまとめています。

  • ケアマネ実務研修でどんな課題があったか
  • eラーニング中の事例課題で作成したもの
  • 現場実習後に作成した提出書類
  • 課題作成で大変だったこと
  • これから実務研修を受ける人へのアドバイス

なお、実務研修の内容や様式は都道府県によって違いがあると思います。

この記事は、あくまで自分が受けた実務研修での体験談として読んでもらえればと思います。

ケアマネ実務研修は課題作成が多い

ケアマネ実務研修と聞くと、最初は講義を受けるイメージが強いかもしれません。

自分も最初は、

「eラーニングで動画を見て、Zoom研修を受ける感じかな」

くらいに思っていました。

でも実際には、動画を見るだけでは終わりません。

実務研修では、事例をもとにした課題や、現場実習後の提出書類があります。

自分の場合は、大きく分けると次のような課題がありました。

  • eラーニングの動画視聴
  • 確認課題
  • 事例をもとにしたインテーク演習シート
  • ICF
  • 課題分析シート
  • 現場実習後の基本情報整理
  • 居宅サービス計画書
  • 課題整理総括表
  • 実習報告書

こうして並べると、けっこう多いです。

しかも、それぞれがバラバラの課題というより、全部つながっています。

基本情報で整理した内容が、ICFにつながる。
ICFで見えたことが、課題分析シートにつながる。
課題分析シートで整理したニーズや目標が、ケアプランにつながる。

この流れを意識しながら作る必要がありました。

ケアマネ実務研修全体の流れや3か月のスケジュールについては、こちらの記事でまとめています。
関連記事:▶ ケアマネ実務研修の3か月の流れとスケジュールまとめてみた

中期eラーニングの事例課題が大変だった

実務研修の中でも、個人的に大変だったのが中期eラーニングの事例課題です。

自分が受けた研修では、複数の事例をもとにケアマネジメントの課題を作成しました。

事例を読んで、利用者の情報を整理し、必要な支援を考えていきます。

ここで作成したのは、主に次のようなものです。

  • インテーク演習シート
  • ICF
  • 課題分析シート

事例には、本人の状態、家族の状況、生活環境、病気、ADL、IADL、本人や家族の意向など、いろいろな情報が入っています。

最初は、どこに注目すればいいのか迷いました。

病気に注目するのか。
ADLを見るのか。
家族の不安を重視するのか。
本人の希望を中心に考えるのか。

どれも大事です。

でも、すべてを同じように書くと、課題がぼやけてしまいます。

この「何を課題として見るか」が難しかったです。

インテーク演習シートで情報を整理する

インテーク演習シートでは、事例の情報をもとに、利用者の生活状況や困りごと、本人や家族の意向を整理していきます。

ここで大事だと感じたのは、単に情報を写すだけではないということです。

利用者本人は何を望んでいるのか。
家族は何を心配しているのか。
今の生活で何が続けられていて、何に支援が必要なのか。

そうした視点で情報を整理する必要があります。

最初は、事例に書かれている情報をそのまま拾ってしまいがちでした。

でも、それだけだと「情報の羅列」になってしまいます。

ケアマネジメントでは、その情報が生活上どんな意味を持つのかを考える必要があります。

たとえば、転倒歴があるという情報も、単に「転倒したことがある」で終わりではありません。

なぜ転倒したのか。
今後も転倒リスクがあるのか。
歩行を続けることは本人にとってどんな意味があるのか。
在宅生活を続けるために、どんな支援が必要なのか。

そこまで考えて、次の課題分析につなげる必要があると感じました。

ICFは生活全体を見るための整理が難しい

ICFもなかなか難しかったです。

健康状態、心身機能・身体構造、活動、参加、環境因子、個人因子などに分けて整理していきます。

最初は、

「どこに何を書けばいいのか」

で迷いました。

健康状態にたくさん書きすぎたり、活動と参加の違いが分かりにくかったり、環境因子と個人因子の整理で悩むこともありました。

ただ、何度か作っていくうちに、ICFは利用者の生活全体を見るための整理方法なのだと感じました。

病気だけを見るのではなく、本人が何をしているのか、どんな生活を望んでいるのか、家族や住環境がどう影響しているのかを整理する。

そうすることで、課題が少しずつ見えやすくなります。

特に実習後の課題では、本人の意向や家族の意向、生活環境、体調管理、転倒リスクなどをICFで整理することで、ケアプランにつなげやすくなりました。

課題分析シートは優先順位が難しい

課題分析シートでは、利用者の生活課題を整理します。

ここで一番難しかったのは、課題の優先順位です。

利用者の情報を整理していくと、いろいろな課題が見えてきます。

  • 転倒リスク
  • 体調管理
  • 服薬管理
  • 家族との関係
  • 本人と家族の意向の違い
  • 外出や買い物の不安
  • 独居生活の継続

どれも大事です。

でも、ケアプランに全部を同じ重さで入れるわけにはいきません。

今、この利用者にとって一番大事な課題は何か。
本人が望む生活を続けるために、まず何を支える必要があるのか。
家族の不安はどう整理するのか。

そこを考えるのが難しかったです。

自分の場合、現場実習後の事例では、最終的に「転倒予防」と「体調管理」を中心の課題として整理しました。

本人は今の家での生活継続を希望していました。

その生活を続けるためには、まず転倒を防ぎながら歩行を続けること、そして血圧や服薬、暑さ対策など体調管理を続けることが大切だと考えたからです。

ただ、家族との意向のずれも背景として重要でした。たとえば、本人は今の家でできるだけ自立して生活を続けたいと考えている一方で、家族は転倒や体調悪化を心配して、より手厚い支援や施設利用を検討しているようなケースです。このように、本人と家族で望んでいる生活の方向性が違うと、どの課題を優先するかや、どのサービスを選ぶかにも影響が出てきます。そのため、単に身体的な課題だけでなく、こうした意向の違いも含めて整理することが大切だと感じました。

このように、課題分析シートでは、何を中心課題として見るかを考える力が必要だと感じました。

それぞれの書類を完成させるだけでなく、アセスメントした内容を課題や目標、サービス内容まで一貫させる必要があります。実務研修でアセスメントの大切さを実感した理由は、こちらの記事にまとめました。

関連記事:ケアマネ実務研修で実感したアセスメントの大切さ

現場実習後の提出書類も多かった

現場実習は3日間でした。

実習では、実際の利用者宅への訪問やアセスメントへの同行、担当ケアマネとの面談などを経験しました。

ただ、実習が終わったら終わりではありません。

実習後には、提出課題を作成する必要があります。

自分の場合、実習後には次のような書類を作成しました。

  • 基本情報
  • 課題分析標準項目
  • インテーク演習シート
  • ICF
  • 課題分析シート
  • 居宅サービス計画書
  • 課題整理総括表
  • 実習報告書

かなりボリュームがありました。

特に大変だったのは、各様式の整合性を取ることです。

基本情報ではこう書いている。
ICFではこう整理している。
課題分析シートではこのニーズにしている。
ケアプランではこの長期目標・短期目標にしている。

これらがつながっていないと、全体として違和感が出ます。

一つの様式を直すと、他の様式も修正が必要になることがありました。

この整合性を取る作業が、思った以上に大変でした。

現場実習で実際にやったことは、こちらの記事で紹介しています。
関連記事:▶ケアマネ実務研修の現場実習でやったこと|3日間の内容と学び

居宅サービス計画書は課題分析とのつながりが大事

実習後には、居宅サービス計画書も作成しました。

いわゆるケアプランです。

自分が特に意識したのは、課題分析シートとのつながりです。

課題分析シートで整理したニーズ、長期目標、短期目標が、ケアプラン第2表にきちんと反映されているか。

短期目標を達成するためのサービス内容になっているか。

本人の意向と、総合的な援助の方針がずれていないか。

このあたりを何度も確認しました。

最初は、サービス内容をどう書けばいいのか迷いました。

「何をするか」を細かく書きすぎると、かえって使いにくい表現になることもあります。

一方で、抽象的すぎると、何を支援するのか分かりにくくなります。

実習先のケアマネからは、ケアプランは本人や家族も見るものなので、専門用語ではなく分かりやすい言葉で書くことが大切だと学びました。

たとえば「認知症」とそのまま書くのではなく、「物忘れ」と表現するなど、文言にも配慮が必要です。

ケアプランは、専門職だけの書類ではない。

本人や家族にも伝わるように書くことが大事だと感じました。

作成したケアプランは、書類を完成させて終わりではありません。研修では、事例とケアプランを使ってサービス担当者会議のロールプレイも行いました。実際にケアマネ役を担当した体験は、こちらの記事にまとめています。

関連記事:ケアマネ実務研修のロールプレイ体験談|サービス担当者会議での学び

課題整理総括表は全体を見直す作業だった

課題整理総括表も作成しました。

これは、利用者の生活課題を全体的に整理するためのものです。

室内移動、屋外移動、服薬、認知、家族等の状況、居住環境など、複数の項目について現在の状況や見通し、課題を整理しました。

ここでも難しかったのは、ただ項目を埋めることではなく、ケアプランにつながる内容にすることです。

たとえば、転倒予防を中心課題にするのであれば、室内移動や屋外移動、居住環境の項目とつながっている必要があります。

体調管理を課題にするのであれば、服薬や健康状態、暑さ対策、水分摂取などの視点が必要になります。

課題整理総括表を作ることで、ケアプラン全体の方向性をもう一度見直すことができました。

実習報告書では学びを言葉にする必要がある

実習報告書では、実習を通じて気づいたことや、今後学びたいことを書きました。

ここでも、言語化の難しさを感じました。

「勉強になった」
「大変だった」
「難しかった」

だけでは足りません。

何が勉強になったのか。
どこが大変だったのか。
なぜ難しいと感じたのか。
今後何を学びたいのか。

そこまで具体的に書く必要があります。

自分の場合は、課題の優先順位を見極めること、本人と家族の意向が違う場合の整理、アセスメントからケアプランまで整合性を持たせることが難しいと感じました。

実習報告書を書くことで、自分がどこで悩んだのか、何を学びたいのかが少し整理できたと思います。

課題作成で大変だったこと

実務研修の課題作成で大変だったことをまとめると、次のようになります。

まず、情報量が多いことです。

事例にはたくさんの情報があり、その中から必要な情報を拾って整理する必要があります。

次に、正解が一つではないことです。

試験勉強のように、選択肢の中から正解を選ぶわけではありません。

利用者の生活をどう捉えるかによって、課題の見方も変わります。

そして、文章にする難しさもあります。

頭の中では分かっているつもりでも、実際に文章にしようとすると、うまく表現できないことがあります。

さらに、各様式の整合性を取ることも大変でした。

基本情報、ICF、課題分析シート、ケアプランがつながっていないと、全体として説得力が弱くなります。

この整合性を意識しながら修正していく作業に、かなり時間を使いました。

実務研修全体のしんどさや、試験より大変だと感じた理由についてはこちらの記事でも書いています。
関連記事:▶ ケアマネ試験より実務研修の方がしんどかったリアルな話

これから実務研修を受ける人へのアドバイス

これからケアマネ実務研修を受ける人に伝えたいのは、まず早めに課題に手を付けることです。

課題は、思っているより時間がかかります。

「期限までまだある」と思っていると、あっという間に時間がなくなります。

特に事例課題や実習後の提出書類は、一度で完成させようとしない方がいいと思います。

まずは書いてみる。

そのあとで、課題と目標がつながっているか、本人の意向が反映されているか、サービス内容が短期目標につながっているかを見直す。

この流れで少しずつ整えていく方が進めやすいです。

また、分からないことは実習先のケアマネに聞くことも大切です。

現場で働いているケアマネの考え方や言葉選びは、とても参考になります。

自分も実習先のケアマネから、ケアプランは本人や家族が分かる言葉で書くこと、サービスを選ぶときは本人に選択肢を示して決めてもらうこと、モニタリングでは本人の話だけをうのみにしないことなどを学びました。

課題作成は大変ですが、実務につながる学びも多いです。

働きながら課題を進める場合は、最初から完成を目指すのではなく、作業を小さく分けて早めに手を付けることが大切です。仕事や家事と両立するために実践した方法は、こちらの記事にまとめています。

関連記事:ケアマネ実務研修を働きながら受けるコツ|3か月を乗り切った体験談

まとめ|ケアマネ実務研修の課題は大変だけど学びも多い

ケアマネ実務研修では、動画視聴やZoom研修だけでなく、課題作成や提出書類もあります。

自分の場合は、事例課題でインテーク演習シート、ICF、課題分析シートを作成し、現場実習後には基本情報、課題分析、居宅サービス計画書、課題整理総括表、実習報告書などを作成しました。

特に大変だったのは、課題の優先順位を考えることと、各様式の整合性を取ることです。

利用者の情報を整理し、本人や家族の意向を踏まえ、生活課題を考え、ケアプランにつなげていく。

この作業は、試験勉強とは違う難しさがありました。

ただ、実務研修の課題を通して、ケアマネジメントの流れを少しずつ理解できたように感じます。

ケアマネは、ただサービスを調整するだけではありません。

利用者の生活を理解し、困っている原因を整理し、その人らしい生活を支えるために何が必要かを考える仕事です。

課題作成は大変でしたが、その入口を学ぶためには必要な過程だったのだと思います。

これから実務研修を受ける人は、早めに課題へ取り組み、完璧を目指しすぎず、まずは形にしていくことをおすすめします。

実務研修の課題は大変ですが、終わってみると学びの多い経験になると思います。

ケアマネ実務研修の期間・課題・現場実習など、全体の流れはこちらの記事でまとめています。

関連記事:ケアマネ実務研修とは?期間・課題・実習の流れを体験談から解説

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