結論から言うと、ケアマネ実務研修は、eラーニングやZoom研修、課題作成、現場実習を約3か月かけて進める研修でした。
ケアマネ試験に合格しただけでは、すぐにケアマネとして働けるわけではありません。
試験合格後に実務研修を受講し、研修修了後に登録や介護支援専門員証の交付手続きを行う必要があります。
自分の場合は、2025年10月にケアマネ試験に合格し、翌年3月から6月までの約3か月間、仕事を続けながら実務研修を受講しました。
研修では、
- eラーニングによる動画視聴
- Zoom研修
- 事例を使った課題作成
- サービス担当者会議のロールプレイ
- 3日間の現場実習
- ICFやケアプランなどの提出課題
に取り組みました。
正直、試験勉強とは違った大変さがありました。
ただ、実務研修を通して、アセスメントの考え方や、本人の意向を中心に支援を考えることの大切さを学ぶことができました。
この記事では、自分が受講したケアマネ実務研修の期間、流れ、課題、現場実習、ロールプレイ、働きながら受けるコツまでまとめて紹介します。
各内容の詳しい体験談も紹介しているので、これから実務研修を受ける方の参考になればうれしいです。
この記事でわかること
この記事では、以下の内容をまとめています。
- ケアマネ実務研修とは何か
- 試験合格後から資格取得までの流れ
- 実務研修にかかった期間
- eラーニングやZoom研修で行ったこと
- 課題や提出書類の内容
- 3日間の現場実習で行ったこと
- サービス担当者会議のロールプレイ
- 働きながら実務研修を受けるコツ
- 実務研修を通して学んだこと
なお、実務研修の日程や実施方法、提出する課題などは、都道府県や年度によって異なる場合があります。
この記事は、自分が実際に受講したときの体験をもとにまとめています。
ケアマネ実務研修とは
ケアマネ実務研修は、ケアマネ試験に合格した人が、介護支援専門員として必要な知識や技術を学ぶ研修です。
ケアマネ試験の正式名称は、
介護支援専門員実務研修受講試験
です。
つまり、試験に合格した段階は、ケアマネ資格を取得した状態ではありません。
合格後は、実務研修を受講し、アセスメントやケアプラン作成、多職種連携など、実際のケアマネジメントに必要な内容を学びます。
自分も試験に合格したときは、
「これでケアマネになれるのかな」
と思っていました。
しかし実際には、試験合格後に約3か月の実務研修が待っていました。
試験合格後から実務研修が始まるまでの流れや、事前に準備したことについては、こちらの記事で詳しくまとめています。
ケアマネ実務研修にかかった期間
自分が受講した実務研修は、3月3日から始まり、6月上旬まで約3か月続きました。
大まかな流れは次のとおりです。
3月3日~3月30日
前期eラーニングで、動画視聴と課題に取り組みました。
4月4日
前期Zoom研修を受講しました。
この日は大阪旅行と重なっていたため、旅行先のレンタルスペースから参加しました。
4月4日~4月15日
中期eラーニング①として、動画視聴と課題を進めました。
4月18日
中期Zoom研修を受講しました。
4月18日~4月29日
中期eラーニング②として、5つの事例を使ったケアマネジメント課題に取り組みました。
5月1日~6月1日
指定された期間内に、3日間の現場実習を行いました。
実習と並行して、eラーニングや実習後の提出課題も進めました。
最後のZoom研修
最後に2日間のZoom研修を受講し、すべての研修を修了しました。
こうして振り返ると、約3か月の間に、動画視聴、課題、Zoom研修、現場実習が途切れずに続いていました。
詳しい日程や各期間に行ったことは、こちらの記事で紹介しています。
ケアマネ実務研修は試験よりしんどい?
自分は、ケアマネ試験よりも実務研修の方がしんどいと感じました。
試験勉強も簡単ではありませんでしたが、自分のペースで進めることができます。
疲れている日は休む。
休日にまとめて勉強する。
理解できていない部分を繰り返す。
ある程度は、自分で調整できました。
一方、実務研修には決められた期間があります。
仕事が忙しくても、期限までに動画を視聴し、課題を完成させなければいけません。
Zoom研修では、グループワークや発表もあります。
現場実習の日程調整も必要です。
試験勉強よりも、
常に何かに追われている感覚
が強かったです。
ただし、研修には試験勉強とは違った学びもありました。
実際に両方を経験して感じた大変さは、こちらの記事で率直に書いています。
eラーニングでは動画視聴と課題に取り組んだ
実務研修では、eラーニングによる動画視聴がありました。
最初は、
「動画を見るだけなら何とかなるかな」
と思っていました。
しかし、動画の本数は思っていたより多く、視聴後には課題作成もあります。
正直に言うと、仕事や家のことをしながら受講していたため、すべての動画を最初から最後まで、毎回画面に集中して見ていたわけではありません。
家事をしながら聞いたり、別の作業と並行したりすることもありました。
もちろん、すべてを集中して見られるのが理想です。
ただ、仕事をしながら家のことも行い、さらに動画視聴と課題を進めるとなると、1から10まですべてを完璧にこなすのは現実的に難しかったです。
重要な部分や課題に関係するところは改めて確認しながら、まずは期間内に少しずつ進めることを意識しました。
Zoom研修ではグループワークや意見交換があった
Zoom研修は、講義を聞くだけではありませんでした。
事例を使ったグループワークや意見交換、自分の考えを発表する場面もあります。
同じ事例を読んでも、人によって注目するところが違います。
自分では気づかなかった視点を他の受講者から聞き、
「そういう見方もあるのか」
と感じることが何度もありました。
一方で、頭の中にある考えを言葉にして相手に伝える難しさも感じました。
ケアマネの仕事では、本人や家族、多職種に、自分が把握した内容や支援方針を分かりやすく伝える必要があります。
実務研修を通して、コミュニケーション能力や言語化する力の大切さも実感しました。
実務研修の課題や提出書類は何がある?
自分が受講した実務研修では、事例や現場実習で得た情報をもとに、複数の書類を作成しました。
主に作成したのは、次のようなものです。
- 基本情報
- 課題分析標準項目
- インテーク演習シート
- ICF
- 課題分析シート
- 居宅サービス計画書
- 課題整理総括表
- 実習記録
- 実習報告書
書類の数も多かったですが、特に難しかったのは、各様式の整合性を取ることです。
基本情報で把握した内容をICFで整理する。
ICFから生活課題を考える。
課題分析シートでニーズや目標を設定する。
その内容を居宅サービス計画書へつなげる。
一つの様式だけを完成させればよいわけではありません。
本人の意向、生活課題、長期目標、短期目標、サービス内容が、一本の線でつながっている必要があります。
実際に作成した課題や、大変だったことについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
現場実習は3日間行った
自分の場合は、居宅介護支援事業所で3日間の現場実習を行いました。
実習では、
- 居宅介護支援事業所の業務説明
- 利用者情報の確認
- 利用者宅への訪問
- アセスメント
- 担当ケアマネへの質問
- 実習後の課題作成
などに取り組みました。
実際に利用者宅を訪問すると、書類だけでは分からないことがたくさんありました。
本人の表情や話し方。
生活環境。
服薬を続けるための工夫。
歩行や外出に対する考え。
現在の生活に対する本人の思い。
こうした情報を確認することで、本人が何を大切にして生活しているのかが少しずつ見えてきました。
一方で、本人と家族の意向が異なる場面もありました。
本人の思いを大切にしながら、家族の不安も整理する。
その難しさも実感しました。
現場実習で実際に行ったことや、担当ケアマネから学んだことは、こちらの記事にまとめています。
サービス担当者会議のロールプレイでケアマネ役を経験した
実務研修では、サービス担当者会議のロールプレイも行いました。
役割は立候補制でした。
自分は、
「せっかくケアマネになるための実務研修を受けているのだから、やるならケアマネ役をやった方がいい」
と思い、ケアマネ役に立候補しました。
会議の進行順序は、研修テキストに書かれていた内容に沿って準備しました。
実際のロールプレイでは、本人や家族の意向を確認し、各サービス事業所へ話を振り、意見を整理しました。
ただ、振り返ってみると、話を振りやすい担当者に偏っていたかもしれません。
もっと参加者全体からバランスよく意見を引き出す必要があったと反省しました。
自分は普段、訪問診療の事務兼営業として働いており、仕事で実際のサービス担当者会議に参加することもあります。
それでも、研修のロールプレイの方が学びは多かったです。
本人の希望を中心に置き、多職種から意見を出してもらい、支援の方向性を共有する。
そこで初めて、
「これが本来のサービス担当者会議なんだ」
と感じました。
ロールプレイで準備したことや反省点は、こちらの記事で詳しく書いています。
働きながら実務研修を受けるコツ
働きながらでも、ケアマネ実務研修を修了することはできます。
ただし、何も考えずに後回しにしていると、かなり苦しくなると思います。
自分が大切だと感じたのは、次のようなことです。
- 最初に研修全体の期限を確認する
- 動画視聴や課題に早めに手を付ける
- 課題を一度で完成させようとしない
- すぐ終わる作業と考える作業を分ける
- Zoom研修や現場実習の日程を早めに調整する
- 分からないところで止まり続けない
- 家族にも研修日程を伝える
- 完璧を目指しすぎない
特に大事なのは、最初から完璧にやろうとしないことです。
白紙の課題を前にして、きれいな文章を書こうとすると手が止まります。
まずは分かるところから書く。
仮でもよいので課題や目標を入れてみる。
そのあとで全体を確認し、修正する。
この繰り返しで少しずつ形にしていきました。
仕事や家事と両立しながら約3か月を乗り切った方法は、こちらの記事で紹介しています。
実務研修で最も大切だと感じたのはアセスメント
実務研修で特に大切だと感じたのが、アセスメントです。
研修を受ける前は、アセスメントを利用者の情報を集めることに近いものとして考えていました。
病気は何か。
歩けるか。
食事は取れているか。
薬は飲めているか。
家族の支援はあるか。
もちろん、こうした情報は大切です。
しかし、情報を集めて様式を埋めるだけでは、利用者の生活を理解したことにはなりません。
その情報が本人の生活にどのような影響を与えているのか。
なぜ困りごとが起きているのか。
本人はどのような生活を続けたいのか。
本人ができていることや、大切にしていることは何か。
そこまで考えて、必要な支援へつなげることが重要です。
研修の最後に講師が話していた、
「アセスメントに始まり、アセスメントに終わる」
という言葉が、特に印象に残っています。
研修を通して実感したアセスメントの大切さは、こちらの記事で詳しく振り返っています。
ケアマネは介護サービス調整員になってはいけない
最後のZoom研修で講師が話していた言葉の中で、
「ケアマネは介護サービス調整員になってはいけない」
という言葉も印象に残っています。
ケアマネの仕事には、デイサービス、訪問介護、福祉用具などのサービスを調整する業務があります。
しかし、サービスを組み合わせること自体が目的ではありません。
まず、本人がどのような生活を望んでいるのかを確認する。
その生活を妨げている原因を考える。
必要な支援を整理する。
その結果として、必要なサービスを選ぶ。
この順序が大切なのだと思います。
ケアマネは、ただサービスを手配する人ではありません。
利用者の生活を理解し、その人らしく暮らすための支援を考える仕事です。
実務研修は、その基本的な考え方を学ぶための研修だったと思います。
ケアマネ実務研修を受ける前に知っておきたいこと
これから実務研修を受ける人に伝えたいのは、研修が動画を見るだけではないということです。
eラーニング、Zoom研修、グループワーク、事例課題、現場実習、提出書類作成が続きます。
そのため、研修開始前には、
- 全体の日程を確認する
- パソコンと通信環境を準備する
- Zoomが使えるか確認する
- 職場に研修日程を伝える
- 現場実習のための休みを調整する
- 家族にも研修期間を共有する
- 資料を保存するフォルダを作る
といった準備をしておくと安心です。
試験合格後から実務研修が始まるまでに行ったことは、こちらの記事でまとめています。
目的別|読みたいケアマネ実務研修の記事
ここまで紹介した内容を、知りたいテーマごとにまとめます。
実務研修全体の大変さを知りたい
試験勉強と実務研修の違いや、仕事をしながら受講して感じた負担をまとめています。
実務研修の期間や日程を知りたい
3月から6月までに受講した内容を、時系列で紹介しています。
課題や提出書類を知りたい
ICF、課題分析シート、ケアプランなど、実際に作成した書類を紹介しています。
現場実習の内容を知りたい
▶ケアマネ実務研修の現場実習でやったこと|3日間の内容と学び
利用者宅への訪問、アセスメント、担当ケアマネから学んだことをまとめています。
ロールプレイの内容を知りたい
▶ケアマネ実務研修のロールプレイ体験談|サービス担当者会議での学び
ケアマネ役として会議を進めた体験や、反省点を紹介しています。
仕事と研修を両立する方法を知りたい
▶ケアマネ実務研修を働きながら受けるコツ|3か月を乗り切った体験談
動画視聴や課題を進める方法、仕事・家事との両立について紹介しています。
実務研修で学んだことを知りたい
利用者の生活を理解し、課題からケアプランにつなげる考え方を振り返っています。
試験合格後の流れを知りたい
合格後の案内確認、研修の準備、修了後の手続きまで紹介しています。
まとめ|ケアマネ実務研修は大変だけど学びの多い3か月だった
自分が受講したケアマネ実務研修は、約3か月にわたって行われました。
eラーニング、Zoom研修、事例課題、サービス担当者会議のロールプレイ、3日間の現場実習、実習後の提出課題など、内容はかなり多かったです。
仕事をしながら受講するのは、正直しんどいと感じることもありました。
試験勉強とは違い、動画視聴や課題提出には期限があります。
休日が課題作成で終わることもありました。
それでも、実務研修を通して、
- 利用者の生活全体を見ること
- 本人の意向を大切にすること
- 困りごとの原因を考えること
- 本人と家族の意向を整理すること
- 多職種から情報を集めること
- アセスメントからケアプランへつなげること
- 分かりやすい言葉で支援方針を共有すること
を学ぶことができました。
実務研修を受ける前は、ケアマネの仕事を、介護サービスを調整してケアプランを作る仕事だと考えていました。
しかし、研修を終えた今は、利用者の生活を理解し、その人らしく暮らすために必要な支援を考える仕事なのだと思っています。
ケアマネ実務研修は大変です。
ただ、全体の流れを確認し、課題に早めに取り組み、一つずつ進めていけば最後まで終えることができます。
これから実務研修を受ける人は、不安もあると思います。
この記事と、各テーマの体験記事が、実務研修を乗り切るための参考になればうれしいです。

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